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旅をするということ (8) [サムイ Ⅴ]

12.01.16_日の出.jpg

トラブルはあろうとも、、、

ポタラ宮にチベットの風が渡り、アンコール・ワットから朝陽が昇り、ガンジス川に夕陽が沈む。
聳え立つピラミッドに容赦ない日差しが刺さり、ボスボラス海峡でアジアの西の果ての風に吹かれ、
車窓にアドリア海の青い海と白壁の町並みが続く。
ドゥオモから見下ろす中世の町並みはオレンジ色に染り、サグラダ・ファミリアで人生のあまりの短さを実感し、
カスカイスの岬で大航海時代に思いを馳せる。

レンソイスの白い砂丘、ウユニ塩田の鏡面の世界、マチュピチュの天空都市・・・
求めるものは、すべてそこにあります。


12.01.16_朝の景色.jpg

空港での待ち時間でいつも感じていました。
自信がなく視線が彷徨う私に比べ、西洋の方たちはなんでこんなにも力強いのだろうって。
言葉が通じ易いということはその大きな理由のひとつではあるのですが、
定着することにより生活が成立する農耕民族と、
移動によって日々の糧を得る狩猟民族の根本的に異質な遺伝子をそれぞれが引き継いでいるからに違いない、
と本気で思ったりしました。
でも、どんな風に他人と比べたって何も解決したりはしません。
「行かない」ことを決定するのも自分であるなら、「行くこと」を決定できるのも自分に他ならないからです。

沢木さんは、そのエッセーの中で旅をする年齢が大きな意味を持つ、ということを書かれていましたが、
確かにバスを乗り継ぐユーラシア大陸横断は、26歳には適していても、50歳には似つかわしくありません。
もちろんこれは、旅が若者の特権であるという意味ではなく、
人は年齢によって肉体的だけでなく精神的にもその特質が大きく変わるため、
できる旅が変わってくるということなのです。
ですから、歳を重ねるごとにできない旅が多くなっていくのですが、
その歳にしかできない旅はいつもあるのです。


12.01.16_空.jpg


最初の記事からお付き合いいただいた方があるとすれば、ありがとうございました。
思っていたことは記事にできたと思うのですが、それが今の気持ちそのままであるのかどうかと言うと、
自信はありません。
どこか違うなぁ、、、というのが正直な気持ちです。
ただ、どこかに行きたいという気持ちは、いつまでも失いたくない気持ちであることは確かです。

いい加減かもしれませんが、私は、風に漂うような旅をしてみたいと思います。


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コメント 4

sak

「風に漂うような旅」、私の憧れでもあります♪
世界一周...いろんなところ行きたい
by sak (2012-01-23 08:09) 

mee

私の夢の一つに世界遺産めぐり。
by mee (2012-01-24 12:39) 

ミモザ

こんばんは!完結しましたね。
>私は、風に漂うような旅をしてみたいと思います。
kaznさんのお気持ちは、この言葉に集約されているのですね。
by ミモザ (2012-02-04 19:09) 

MI_GR_

お久しぶりです。
gyaroです。
完全にブログを巡らない生活になってしまいました^^;

2枚目と3枚目のトーンがとても好きです☆
by MI_GR_ (2012-04-04 07:00) 

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