陸の孤島：地球の（躓きながらの）歩き方：SSブログ

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陸の孤島　[スローライフ] [編集]

大晦日の夜、23:30頃停電しました。
久しぶりに見る小さな光もない暗闇です。
ろうそくに火を付けると、1週間遅れでやってきたXmasのようでした。

1時間を過ぎ、元旦を迎えても復旧しません。
この日は昼から倒木が電線に引っかかったり、短時間の停電があったりしていたので、
長引くかもしれないと思い寝てしまうことにしました。

フトンにくるまれ、窓の外の濃い灰色の空間に、白い雪が踊っているのを暫く見ていました。
どこからやってきた、どんな光か分らないのですが、わずかに明るさがあります。
空は重い灰色の雲に覆われているはずですから、月の光ではあるはずは無いので、
雪そのものが、光を持っているのかもしれません。

11.01.04_炭火.jpg

朝がやって来ても電気はまだ復旧してなくて、
キッチンは数年前にIHに変えてしまったので、お雑煮を作ることも、ごはんを炊くこともできません。
ポットは、ただの水の入る不恰好な置物に変わっています。

とりあえず、雪に埋もれた車を掘り起こし、家の周りの雪かきをしました。
そして、暖房器具がまったくの役立たずとなっていたので、
居間を暖める方法がないかと考え、卓上バーベQセットに炭を入れ火を熾しました。
物置の奥に突っ込んであった、IH不対応ナベを引っ張り出し湯を沸かしました。
これはとても良い考えだと、ご満悦だったのですが、
煙が部屋に篭ってしまい、換気をするために窓を開けないといけないので、
室温は上がるどころか、外と同じ温度になってしまいました。

停電の原因は、倒木が電線を切ったことだったのですが、それは1箇所や2箇所のことではないようです。
同時に、倒木は道をふさいでいるので除雪車が通ることもできず、道路も通行止めとなっています。
こんな状況なので、年始のあいさつにくる人もいません。
TVを見ることも、PCに向うこともできないので、子どもたちは、雪だるまと、かまくらを作り始めました。
もう間もなく復旧するとの情報は流れるものの、お昼になってもその気配はありません。
もう一晩続いたって生きていけるとあきらめ、
テーブルの上のバーベQセットでお歳暮のハムを焼いて昼食にしました。
帽子を被り、防寒ジャンパーを着たままでテーブルを囲んだ姿は、真冬のキャンパーのようでした。

11.01.04_雪だるま(1).jpg