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2月20日 樋口一葉 [スローライフ]

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■「我れは女なり いかにおもへることありともそハ世に行ふべき事かあらぬか」
(樋口一葉)   

明治29(1896)年のきょう、東京は春雪に見舞われた。
昼ごろだろうか、樋口一葉は文机のうえで、うたたねをしていた。
日記『ミつ(水)の上』に、
「指折り数えてきょうは二月二十日だとわかるとようやくわれに返り、自分の名前や歳も思い出してきた…」とある。


夢のなかの一葉は、思うままのことを口にし、だれもが彼女を理解してくれた。
しかし、現実の世(一葉は「うつせミ(空蝉)」ということばを使っている)では、口にさえできないことも多い…。
そしてこの日記は
「わたしは女である。思うことをこの世の実現しようとすべきなのか、その思いを断つべきか」
という意味の冒頭の一文で締めくくられる。

幼いころ、一葉が一番熱中したのは草双紙(くさぞうし)(絵入り小説)。
なかでも英雄豪傑伝や任侠義人(にんきょうぎじん)の話に胸をときめかせ、
「平凡な一生はいや。呉竹(くれたけ)の一節(ひとふし)も抜きん出た人になりたい」
と願い続けた。

23歳で記したこの日記にはそんな少女時代の面影がみえる。
一葉の実証研究の第一人者、野口碩(せき)さんは
「冒頭の表現をするとき、一葉は必ず思いを実行に移す」と断言する。
でも、その「思い」とはいったい何だったのか。
後世に謎を残したまま、一葉は9カ月ののち、逝く。

MSN産経ニュース【次代への名言】からいただきました。


09.02.20_木.jpg


タグ:樋口一葉
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コメント 7

こうちゃん

そんなに若かったですか?
by こうちゃん (2009-02-20 21:13) 

kazn

人生50年の時代(?)だったとしても、あまりに短い人生です。
日本銀行券のE号五千円札になるより、長生きがいいですよね。
by kazn (2009-02-21 13:07) 

gyaro

雲の切れ間から差す、陽光が好きなのです♪
by gyaro (2009-02-21 14:08) 

がぁこ

天使の梯子が見えますね~(゚ー゚*)
樋口一葉。。懐かしいーー♪
by がぁこ (2009-02-21 14:57) 

kazn

●gyaroさん ●がぁこさん こんにちは
雲の切れ間から差す光は、「天使の梯子」っていうんですか?
知りませんでした。
実際はもっとはっきり、美しく見えているんだけど、写真には写ってくれません。
この「梯子」を見ると、フランダースの犬の最終回を思い出してしまいます。

by kazn (2009-02-22 10:01) 

sak

23歳で...
こんなに早く亡くなったのですね...
by sak (2009-02-23 07:07) 

kazn

そんなに不幸を背負いこまなくても、、、と気の毒になるような人生です。

by kazn (2009-02-23 21:30) 

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